刷り込み効果
NPO法人住環境測定協会において毎日、記入してきたこの日替わりセミナーも約12年近くなります。測定という手法で住環境における人に及ぼす影響の要因を探ることを目的としていますがその原因物質による体への作用がどのようにして起きるかという様々な研究報告を通して住環境と疾病の関係を理解していただきたいと思ってます。かつて40歳から55歳までの米国人女性の死亡原因のトップは乳がんでした。そのため多くの研究機関が乳がんに関する研究を行ったのです。昨日の腫瘍中のエストロゲン・レセプターと乳がんの関係も1万人以上の乳房腫瘍サンプルを分析した結果判明して事でした。乳がんの発達を促した原因に合成エストロゲンの暴露、つまり環境ホルモンなどの人工的な化学物質がその要因の一つに挙げれていたのです。近年乳がんが著しく増加した謎が一つ解けた瞬間でした。合成化学物質がどのように作用するか様々な研究の中から出生前にエストロゲンに暴露すると一種の「刷り込み効果」により後年、乳がんを誘発しやすくなるという報告があります。これもがんが遺伝より環境要因における影響の方が大であるということを物語っています。
Date: 2015/12/28(月)


腫瘍とレセプター
化学時代の幕開けといわれる時期(1940年頃)から米国では乳がんによる死亡率が毎年1%上昇したとの報告があり米国以外の先進国でも同様の傾向があると報告されています。乳がんの罹患率は過去50年の間におおよそ20人に一人の割合が8人に一人になっているといわれています。その中でも注目されているのは閉経後の女性にエストロゲン反応性の腫瘍が増えているということです。この腫瘍にはエストロゲン・レセプターの密度が高いためエストロゲンに暴露するとたちまち増殖をはじめるため50歳以上の患者の場合にはこれらの相関関係の可能性が高くなるということです。
Date: 2015/12/27(日)


遺伝子とホルモン
現代女性にとって最も憂慮すべき問題が乳がんの増加率です。乳がんは女性が一番罹りやすい病気だといわれています。一般的には乳がんは遺伝子によるものが多いと考えられていますが研究者によれば遺伝的な要因による乳がんの罹患率はわずか5%に過ぎないとされています。したがって大半の乳がんは後天的な要因によって誘発されると考えられています。一般的には乳がんにかかる危険性は一生の間にどれだけエストロゲンに暴露するかによるといわれています。エストロゲン暴露量の総量が、乳がんを誘発する唯一危険要因である以上はこの総量を増やすエストロゲン様化学物質が、乳がんを増加させてきた有力な要因であると考えられているのです。
Date: 2015/12/26(土)


戦前、戦後の罹患率
女性の子宮内膜症の罹患率は第ニ次対戦後から著しく増加したということでその前は世界中調べても20例しか確認されていないとのことです。対戦後には米国女性の10ないし20パーセントが子宮内膜症に罹っていることが確認されています。さらにある州では1970年から1987年の間に400パーセントも上昇しているのが確認されているとのことです。不妊症を招くこの病気も増加傾向にありさらに低年齢化が進んでいるとのことです。
Date: 2015/12/25(金)


胎児の生殖細胞と成人の異常細胞の関係
男性の生殖障害の原因を調べた研究によると胎内環境が精巣がん誘発の一因になっていることを示す兆候が発見されたということでしたが、これは生殖障害の男性の精巣から採取したサンプルから胎児の生殖細胞を思わせる奇妙な格好の細胞が見つかったことが発端でした。これは通常であれば精巣細胞となって成人男性の精子を産出するはずの細胞だったのです。そしてこのような異常細胞をもつ生殖障害の男性には精巣がんになる傾向がみられたということです。さらに同じような異常細胞が見つかった停留精巣の少年もまた、10年後にはがんになっているとの報告もなされています。このような理由によりこの異常細胞が精巣がんの誘因である可能性が高いと考えられたのです。
Date: 2015/12/24(木)


ホルモン作用の攪乱と生殖障害
ホルモン作用の攪乱が様々な生殖障害の要因になっているとする研究成果があります、ホルモン作用の攪乱が精巣がんから子宮内膜症に至る広範な病理の元凶になっているというものです。子宮内膜症とは子宮内に並んでいるはずの組織が腹腔、卵巣、膀胱、腸にあることから、腫瘍が生じ痛み、大量の不正出血、不妊等々の問題を起こす病です。
Date: 2015/12/23(水)


生殖障害の影響は生活習慣より胎生期の発育環境による影響が大
男性の精子数の減少や生殖障害の研究は実際には多くの国の研究チームで行われてきたことです。過去50年以上にわたる研究では男性の生殖能力や精子数の減少は総じて4分の1程度まで落ち込んでいると考えられます。デンマークの研究結果は北米、ヨーロッパ、南米、アジア、アフリカ、オーストラリア等20か国に及ぶ国々の男性1万5000人を被験者としたものでした。この中では極端に生殖能力が少ないなど問題を抱えた男性は除外されていました。コペンハーゲン、フランス、ベルギー、スコットランド各地の研究成果は現実の事実を発表したものでした。この研究成果に批判的な研究者はデーターの提出もなく的外れな批判と単に疑わしいと述べたにすぎませんでした。その中で注目すべき最新研究成果として男性の精巣がんや精子数の減少は大人になってからの化学物質汚染や悪習といった後天的な原因よりも胎生期の発育環境の方が大きいといった分析結果です。結論的には胎生期の環境が人における男女とも、また他の生物にとっても最も重要であるということが言えます。
Date: 2015/12/22(火)


自然界のシステム
地球は宇宙から見ると青く美しい小さな星にすぎません。そこで生命が誕生しその進化により多種多様な生命形態が次々生まれてきましたが、生命の生化学組成は現在もほとんど変わっていません。身体的特徴には類似点がみられなくても生化学的に見るとヒトの独自性というものはないということです。したがって自然生態的に見るとカメもネズミもクマもヒトも同様であるということです。人類も地球の自然ネットワークに織り込まれその健康や幸福といった人生そのものも自然界のシステムに深く根差しているのです。こうした生態学的な本質にかかわる原理を考えると私たちがどの場所にいようとも自然界の相互システムにより同様な影響を受けるということが推定できることになります。同様に地球上の様々な生物種に起きていることは私達にも関連することであって人類だけが独自の運命をたどるということは考えられないということになります。
Date: 2015/12/21(月)


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