人体への化学物質の影響を考える際に参考となるのが様々な薬剤投与方法である。直腸投与とは坐剤として用いられるものの他に直腸用半固刑剤、注腸剤がある。舌下投与では粘膜から吸収され舌の下の血管を通って直接心臓や肺や脳などの組織へ運ばれて作用を発揮する。肝を経由しないので代謝をうけず、薬効の発現も速く、ニトログリセリン舌下錠のように狭心症の発作時に用いられる。鼻腔内投与はアレルギー性鼻炎治療など、局所作用を目的とした点鼻薬以外に、経鼻吸収率は高くはないが、全身吸収を目的とした視床下部ホルモンGnRH誘導体製剤(プレセリン)、抗利尿ホルモンバソプレシン誘導体製剤(デスモプレシン)などがある。
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Date: 2020/11/20(金)
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