大気と光の相互作用及び紫外線の影響
地球は太陽からの強い光を受けている。この太陽からの放射光の−部は大気などによって吸収されたり、雲やエアロゾルによって散乱・反射し、残りが地表面に達し、地球を暖めるエネルギーや植物による光合成などに用いられています。太陽からの光は470nmの波長付近にエネルギーの極大値を持つ連続スペクトルで、×線や紫外線などの波長の短い光から、赤外線や電波などのように波長の長いものまで広い波長範囲にわたっています。×線や紫外線などの波長の短い光は、高いエネルギーを持つため、物質に吸収されてその化学結合を切る性質をもつています。したがって、多数の分子の集合体である生命体が紫外線に長時間さらされると細胞核の染色体が破壊され、細胞の増殖ができなくなるなど、致命的なダメージを受けます。大気中の酸素やオゾンはこの紫外線を吸収し、生命体への悪い影響を減少させる働きをしているのです。高度40kmでは見られる300nm以下の紫外領域の光は高度の低下とともに減少し、地上にはほとんど至り達していないことがわかります。そのおかげで地球の生命が存在できているのです。いわばオゾン層を含む地球を包む大気が我々を守ってくれているのです。
Date: 2016/10/11(火)


現在の大気
当初地球で生成した酸素量は現在の大気濃度の干分の1程度であり、この過程だけでは現在のような酸素の豊富な大気組成は考えられないことで次に述べるような生命体の光合成による酸素の生成を考慮します。大気にわずかに生成した酸素は、地球上に到達する紫外線量を急激に減少させました。この結果海洋の中に葉緑素をもつ藻類のような生命体が誕生し、光合成によって酸素の生産を始めました。しかしまだこのレベルの酸素濃度では、生命体は海洋のかなり深い部分で弱い太陽光を利用して光合成をしていたにすぎませんでした。酸素濃度があがることにより水中への∪∨一Cの量は激減し、水深数センチまでに限られ、この結果海中の生物は紫外線の影響をほとんど受けることなく、より浅い部分で強い可視光線を利用して光合成を活発に行うことが可能となりました。大気中の酸素量はどんどん上昇し、約4億年前には現在の十分の一に達し、成層圏でオゾン層が形成され、オゾン層の生成によって地上に達する紫外線の量はますます減少し、ついに生物は陸上で生活できるようになりました(第二臨界値)。陸地での植物の活発な酸素の生産によって、現在のような窒素と酸素を主成分とする大気ができあがったのです。

Date: 2016/10/10(月)


大気の進化
地球の大気が同じ太陽系の惑星のものと大きく異なります。ではなぜ地球だけが特異なのかということに関してはは地球上での生命の発生にも深く関連しています。地球の大気組成は地球の誕生以来同じ組成を保っていたのではなく、さまざまな過程を経ながら数億年前でき上がったといわれています。地球が誕生した46億年前の原始大気(−次大気)は、水素とヘリウムを主成分にしたものと考えられています。しかし、この一次大気はそのころ太陽から吹いていた強い太陽風によって吹き飛ばされ、地球は非常に短い期間に一次大気を失い、その後マグマから放出されたガスが大気を支配するようになり(二次大気)、その主成分は水蒸気と二酸化炭素でした。地球の温度が下がるにつれて水蒸気は凝結して水となって海洋を形成し、二酸化炭素はその海洋に溶け込んで炭酸塩となって大気から取り除かれていきました。また酸素は最初、大気中の水蒸気が紫外線によって光分解することによって生成されました。現在の大気に至ることを知ることにより現在の異常気象への対策も意識できるようになってきます。
Date: 2016/10/09(日)


大気中の微粒子
大気は気体成分のほか、固体や液体の微粒子を含んでおりこれらの浮遊微粒子のことを大気コロイドあるいはエアロゾルといいます。地表から風で舞い上げられた土壌粒子、燃焼により生成した煤(すす)、大気中光化学反応によって生成した硫酸塩、海水の波しぶきから生じる海塩粒子等になります。その粒径分布は0.03〜100μmとかなり幅広く、大きさによって大気中での寿命が異なります。この大気中のエアロゾルは太陽の放射を散乱あるいは吸収することによって、地球の大気の熱収支に影響を与えているだけでなく、雨や雲の生成時の核となることから、地球の気象現象にも深く関わっています。
Date: 2016/10/08(土)


大気の組成
太陽系の惑星のなかで地球の大気組成は他の惑星とかなり異なつています。木星型惑星のほとんどが水素とヘリウムからなっており、これに対して地球型惑星である金星と火星の大気はほとんどが二酸化炭素です。地球の大気はこれらとは全く異なり窒素と酸素を主成分として構成されています。地球大気は窒素と酸素の容積の比は99%であり、残りの1%のうち0.93%がアルゴンであり、二酸化炭素以下は微量成分といったところです。大気中にはまた水蒸気が含まれるが、その量は気温や気圧によって大きく変化するし、雨や雪となって排除されることもあるので、一定とはなりません。しかし、水蒸気を除いた大気の組成は80km付近まではほとんど変化せず一定です。大気中に最も多く存在する窒素は、生命体におけるタンパクの構成元素として生命の誕生とその推持に関わってきたし、酸素は呼吸する生命体にとって欠くことのできないものです。しかし、これら大気の主成分とは別に、微量に存在する二酸化炭素やオゾンが地球温暖化やオゾン層の破壊といった現在大きな関心を呼んでいる地球環境問題に影響を与えています。これらの成分は微量であるがゆえに、火山の噴火などの自然現象はもちろん人間活動の影響も受けやすいのです。今の低炭素化へに向けての課題がまさにその問題なのです。

Date: 2016/10/07(金)


上空の電波を反射させる層
地球を取り巻く気体を地球大気といい、地表より対流圏、成層圏、中間圏、熱圏、外気圏と分けその中で成層圏まで説明しました。オゾン層がある成層圏のさらに上の高度50km以上80kmまでが中間圏と呼ばれています。ここでは再び温度の下降が治まり対流が起こるため外部対流圏と呼ばれることもあります。さらにその中間圏の上部から500kmまでは気温は高さとともに上昇し、300〜500kmでは一定の温度となります。その温度は太陽活動に依存し、太陽活動の弱い年には700K、活動が盛んな年には2,000Kになることもある。ここでは大気成分が太陽や宇宙からの高工ネルギー粒子と衝突して、光電離して自由電子やイオンを形成しているので電離層とも呼ばれています。この電離層は波長の長い電波を屈折させる性質があり、地上から発信された電波は電離層で全反射されて再び地上にもどってくるので、無線通信や国際通信などに利用されています。電離層には下から、D層、E層、Fl、F2層があり、その高度や荷電密度は時間や季節によって変ります。また地上から500km以上の部分は外圏あるいは逸出層とも呼ばれ、原子の運動速度が地球の重力よりもまさると、地球の引力圏外に脱出して惑星間物質になるとのことです。
Date: 2016/10/06(木)


オゾン層の破壊と紫外線による脅威
対流園との界面から高さ50kmまでの層は成層圏と呼ばれ、20km付近まではほとんど温度がー定で、これ以上ではオゾンの生成など光化学反応により上にゆくほど温度が高い安定な層となっています。地球のオゾンのほとんどはこの成層圏にあり、持に高度20〜30kmでオゾン濃度が最も高いので、これをオゾン層と呼んでいます。温度が高度とともに高くなる大気層は安定であって、鉛直方向での混が起こりにくく、他の層への移動もほとんどありません。それゆえいったん成層圏に混入した汚染物質は対流園でのように雨などによる洗浄も受けず、長く成層圏内に留まりそのことが汚染の影響が及ぶ時間を長くし、全地球規模へと汚染を拡大させる原因にもなっています。オゾン層には紫外線を吸収する働きがあり、それによって地球上の生物は紫外線がもたらす被害から守られています。オゾン層は、有害な紫外線が地上へ侵入するのを防ぐバリアなのです。このオゾン層が破壊されはじめ、深刻な問題となっています。オゾン層が破壊されると通常は地球表面に到達しない短波長の有害な紫外線が増加し、さまざまな影響が懸念されます。皮膚がんの増加、オゾンが5%減ると皮膚がんの発生率が15%増えると推測されています。皮膚の老化の促進、免疫機能の低下、生態系への悪影響として特に水生生物、動植物プランクトン、カニ、えびの幼生、稚魚などでオゾン量が15%減れば、大豆の収穫量も15%減るといわれています。オゾン層がなくなれば深海の生物を除く総ての生物が絶滅するといわれています。

Date: 2016/10/05(水)


地表に近い私達の身近な大気
大気の構造といっても、大気を構成するものは目に見えない気体であり、その構造を明確な境界線によって表すことはできません。大気の圧力と密度は上空へ行くほど指数関数的に小さくなり、ついには惑星間物質と等しく、オーロラの出現する限界などから考えて、その上限はおおよそ1,000kmと推定されています。したがって、大気成分のほとんどが地球の半径の百分の1程度の薄皮のような部分に存在し、残りの0.1%が希薄な大気を構成し1,000kmまで続いていることになります。もし、大気が特別の構造を持たず、単純にその密度と圧力を高度の上昇とともに減少させるだけならば・その鉛直温度分布はもっと単純なものになるはずで、地球大気は性質の異なる層が何層か重なったような構造をしているものと考えられ、実際に次に示すような幾つかの層が地表面から順に存在するということになります。地表から約11kmまでの層は対流圏とよばれており、大気の温度は高度の上昇とともに減少していきます。ここでは日射によって地表面が加熱され、地上で温められた大気は対流により上昇し、上昇した大気は気圧が下がり膨張することによってその温度を下げます。対流圏では1kmにつき約6.50℃温度が下がります。大気が冷却されたとき、大気中に含まれる水蒸気が凝結し、雲となり雨や雪を生成します。我々が身近に接する多くの気象現象は対流圏における大気の動きによって起こっているのです。
Date: 2016/10/04(火)


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