室内気候の温度分布
室内の空気の温度は、どの部分でも一様とは限らず、建物の構造や断熱性の良否、外界の気候条件暖冷房の方式などによって上下方向および水平方向にかなり位置的な差異が生じます。特に室内気候の快適さを論ずるうえで重要なのは上下の温度差であり、水平方向の温度差と違ってその差異が同時に体に知覚されるために体感上大きな影響があります。上下の温度勾配は、普通は床面近くが低温で、天井に近づくにつれ高くなります。人体の快感度から言うと、頭部と足元の気温差が1℃〜1.5℃以内であることがよく、少なくとも約3℃以下でとどめるべきといわれています。このため住宅などの天井高が比較的低い室では、暖房時で天井と床面付近の温度差が約5℃以下が望ましく、これ以上の温度差では、いわゆる頭暑足寒となり不快となり体の足首センサーにより風邪もひきやすくなります。
Date: 2017/02/06(月)


修正有効温度(CET)
周壁面温度が体表面温度(衣服面と露出皮膚面の平均温度)より低いと、在室者から周壁に向かって放射熱が奪われて冷却効果が生じ、それだけ冷感を覚えるし、逆に周壁面温度のほうが高い場合には、それだけ暖かく感ずるようになります。暑い壁面や冷えた壁面が体感に及ぼす影響は非常に大きく、壁面温度が熱放射の点で不適当になる夏季や冬季には、有効温度に放射の影響を加えたベルノンによる修正有効温度が用いられます。
Date: 2017/02/05(日)


有効温度と快適性
有効温度とは、気温・湿度・気流の3要素の組合せによる室内温熱感覚を気温の尺度で表わしたもので、アメリカ人ヤグローなどによって実験的に求められたものです。多数の被験者の実際の体感から求めるもので、測器によるものではありません。A・B二つの部屋を用意し、A室は、湿度100%、気流om/sとし、気温だけを調節可能とし、B室は、温・湿度・気流を任意に変えられるようにして、被験者が両室から受ける温熱感覚が同じであるとき、A室の気温をもってB室の条件に対する有効温度としました。例えば、B室で気温25℃、湿度50%、気流1.5m/sのときの体感が、A室の気温20℃のときの体感と等しいとき、B室の室内気候をET20℃と表わします。一つの有効温度に対する温・湿度、気流の三者の組合せは無数に考えられます。有効温度による日本人の場合の快適範囲は、普通の着衣状態、軽作業時で次のように考えられています。
 冬季 ETI7〜21℃(湿度40〜60%)
 夏季 ET20−24℃(湿度45〜65%)
 春・秋は夏冬両季の中間とする。仕事が激しいほど快適範囲はこれらより低くなります。
Date: 2017/02/04(土)


室内の快適温湿度
温・湿度による快適条件についての研究は多くありますが。これらによると、安静ないしは軽作業時に通常の着衣状態で快適なのは、季節によって多少異なるが、無風時で室温は約18℃内外、湿度は40〜65%程度であるといわれています。なお、湿度は多少変わっても快適度に及ぼす影響は、温度よりも小さいといわれており、人の活動状態が激しいほど体内の生産熱量が多くなるので、快適さを保つためには、人体からの放熱を促すように、更に低い温・湿度が好まれるということです。
Date: 2017/02/03(金)


身体と室温
室内気候の良し悪しは、厳密には前項で示した温熱要素の組合せで決まるのですが、一般の室内では風速は小さく、周壁面温度も気温とあまり差のないことが多いので、放射の影響も少ないといえます。このため気温と湿度が体感上の大きな要素となり、この二つの組合せだけで室内気候の快適さを示すことがあります。気温については、71℃になると30分間は耐えられ、49℃になると1時間は耐えられるが、肉体的精神的には全然活動できなくなるといいます。29℃では精神活動が鈍り、25℃以上では、暑く感じ、肉体的にだるくなり、10℃前後ではなんらかの暖房が欲しくなります。
Date: 2017/02/02(木)


室内における4温熱要素による体感
蒸発による放散熱量は、湿度によって変化し、対流による授熱熱量は、気温、温度、気流に関係します。また、放射による授受熱量は周壁面温度によって変化します。従って、在室者の寒暑の体感は、気温、湿度、気流、周壁面温度によって決まるものといえるのです。しかし、一般の室内では気流はあまり大きくないので、もし湿度が低くて周壁面温度に大差がなければ気温が体感を決めることになります。気温の高い夏季には汗の蒸発による放熱が大切で、この場合は湿度と気流が体感上重要でとなります。コップ半分(100g)の汗が蒸発すると体温が1℃さがるといいます。また、気温が40℃の室内で壁面を非常に冷たくしておいたところ、在室者は涼しくて気持がよかったとのこと、これは低温の周壁は室温の快適度の上昇の点で重要であることを示します。これら気温、湿度、気流、周壁面温度(放射熱)は、体感からみた室内気候を左右する重要な要素であり、これらを4温熱要素とよび、温熱要素が適当な組合せになったとき、室内気候は快適になるということなのです。
Date: 2017/02/01(水)


室内気候の暑さ寒さの感じ
人体は食物を燃料とし、それの持つエネルギーによって仕事をし、熱を放散する一種の熱機関といえます。人体は、正常に生命を維持するためには体温を約36.5℃(腋下など)に保たなければならないから、体内で生産されたエネルギーは、結局熱として周囲に放散されます。在室者が感じる暑さ、寒さはこの代謝生産熱量と放散塾量のバランスによって決まるのです。人体からの放熱は、汗の蒸発(気化熱)による場合と、対流して体に触れる空気への伝熱による場合、および体表面から周壁面への熱放散による場合があります。これらの放散熱量が代謝熱量より多いときは、体が冷えて寒く感じ、逆に少ないときは体内に熱が蓄積されて暑く感じる。そしてこの両者が等しいとき体温は一定し、暑くも寒くもなく快適になります。
Date: 2017/01/31(火)


室内の熱環境
室内環境の快適さは、室内での暑さ寒さ、つまり熱環境の状態で決まることが多い.気候がよい春や秋には、室内の気候も快適で、暑くも寒くもないが、夏や冬には外気の状態が悪く、この影響が周壁(壁・天井・床の総称)を通って室内に入り、室内の気候を非常に悪くします。壁を通り抜けて室内に出入りする熱や、換気によって室内に流入する外気が、室内の温度や湿度を悪くするのです。しかし、このような外気の影響は、建物の良否によってかなりの差異が生ずるものであり、建物の計画にあたっては断熱・気密・換気等が十分に考慮されなければなりません。
Date: 2017/01/30(月)


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