木材ガスの発電所
ローゼハイム市営電力会社敷地内、件の木材ガス設備の置かれたホールへ、その外観はフリース素材で覆われている。ガス化には1000℃以下の温度を要するが、フリース素材が耐熱の役割を果たす。まず熱分解により木材から、複数のガスが入り混じったもの、タール、木炭が生み出される。続いて酸化・還元プロセスが始まる。この結果、灰と共に可燃性のガスが生み出されるのだ。この可燃性のガスは、一酸化炭素、水素、メタンから構成されている。最終的にはフィルタリングにより、浄化される。すでにこの設備は総じて6500時間動いている。「この技術については、我々もよく心得ております」とエーゲラーは話す。ローゼンハイム市営電力会社は2017年までに、この木材ガス設備10基を稼働し、これで生成された電力と熱を地域暖房網に供給する意志を示している。加えて、熱需要の高い企業を対象にこの設備を販売することも計画している。200キロワットの電力を生み出すローゼンハイムの設備は、木材を使った火力発電所と比べると小規模なものである。「技術的には1メガワット以上の電力を生み出すガス化設備を作ることも可能です」と話すのはシュタウビング市の再生原料中核研究所のゼバスティアン・キルブルクだ。小規模な発電には利点がある。「メガワットの電力を生み出すと、とてつもない量の熱が発生します。これを有意に使用しなくてはなりません。その点、100ワットの発電という比較的小規模な設備でしたら、熱が発生しても簡単に処理できます」まだ大規模な発電設備には、燃料需要という問題が付きまとう。メガワットの電力を生み出すには、2万トンもの木材を年間で使用しなくてはならない。それだけの木材は、近隣から調達することは不可能であり、そのため長距離で搬送する必要が生じる。実はこの問題に関して、ローゼンハイム市営電力会社もまた無関係ではない。今のところ燃料であるウッドチップを周辺地域から調達してはいるが、今後設備を増やしていくのであれば、遠方からも購入・調達する必要も生じてくるだろう。そのためエーゲラーはじめ開発グループは、この設備がやがて藁など余りの木材からガス化が可能となるように研究を進めている。実際、可燃性ガスを生み出す固体は木材だけではない。激しく熱された炭に水蒸気が背食すると、水素と一酸化炭素の混合ガスが生み出される。これが処理工程を通じて、いわゆる都市ガスとなるのだ。灰と残り滓は廃棄処分される。19世紀にはすでに市営ガス会社が、ガス灯の燃料として、先の処理工程で生み出されたガスを用いていた。それから後に、公共のガス網に都市ガスが供給されることとなった。ヨーロッパで天然ガスが開発されたこと、また第二次世界大戦後に当時のソビエト連合がパイプラインを建設したことにより、供給会社は都市ガスから天然ガスへの切り替えを進めたのだ。この技術に特に興味をもっているのは、発電会社だ。石炭の一部からガスを生み出すことができる設備があれば、ガスタービンと蒸気タービンの両方を発電所に備え付けることができる。そうすれば従来の過料発電で40〜45%の効率だったのが、55%に上昇させることが望めるのだ。しかし石炭ガスと併せた発電設備を設置するには、従来の設備に比べてコストがかかり、現段階では経済的とはいえない。こうした理由から、現在のところ世界でこの技術を用いた発電設備を設置しているのは、ほんの僅かの発電所のみである。
Date: 2013/08/20(火)


昔からあった木材ガスの使用
木材からガスを発生させるというエネルギー生産方法は、実は全く新しいものではない。第二次世界大戦の時分、ガソリンが不足した際に、木材ガスを代わりに使用することで車を動かしていた。当時はガス発生装置を車体の上に直接取り付けたか、トレーラーのように車の後ろから牽引していた。当時のガソリンスタンドは、木材を取り扱っていた。約3キロの薪が、1リットルの燃料にとって代わる。戦争も終盤に差し掛かった頃には、木材ガスによって戦車を動かすこともあった。しかし木材ガスによる走行は快適といえるものではなかった。そのため戦後に再びエンジンが供給されるようになると、木材ガスという技術は忘却の彼方に押しやられてしまった。環境に優しい立替エネルギーを模索する中、かつて利用されていた木材ガスが見直されるようになった。ドイツでは今日約150の木材ガス設備が稼働しているが、そのほとんどがローゼンハイムで開発された設備に比べると、明らかに効率が低い。特に農業や林業では、エネルギーを自給することができる。しかしエネルギー供給会社は、この技術の利用をむしろ避けている様子である。
Date: 2013/08/19(月)


木材からのガスで発電
木から生み出されるガスが立替エネルギーとしての可能性に着目されている。「木」と「エネルギー」を結び付ける時、人が頭に思い浮かべるのは「火」である。しかし木を燻らせるとガスが発生し、このガスによって電気や熱が供給される。木を直接燃やすよりも、効率的な方法といえる。木からエネルギーを発生させる方法は、旧石器時代、ホモ・エレクトスの頃から変わっていない。火を起こし、木を燃やす。これは時間と原料の無駄遣いである、「バイオマスは貴重ですから、可能な限り効率的に使用されなくてはなりません」と話すのはローゼハイム市営電力会社勤務のラインホルト・エーゲラー氏だ。今やこの原始的ともいえる方法から、生産的な手法へと切り替える時代がやってきたという。木材からガスを発生させるのだという。エーゲラー氏たちが開発した設備の中にウッドチップを投入し、空気を遮断し、高温で燻らせる。すると可燃性のガスが発生し、これを燃料としモーターで電気や熱を生み出す。従来の火力発電による燃料としての利用と比較すると、「木材からガスを発生させることにより、より多くの電気を生み出すことができる」という利点があるとエーゲラー氏は話す。この設備による電気効率は30%である。一方で、従来の火力発電の電気効率は15%程度だ。つまり1トンの木材から、2倍の電気を供給することができるのだ。電気効率が上がる一方で、熱の生産率は低下する。しかし、従来の2分の1になるわけでもない。ローゼンハイムで開発された設備を使えば、従来の60%の木材エネルギーを遠隔暖房として供給することができるという。
Date: 2013/08/18(日)


端末型PCやスマートフォンから電磁波を暴露する子供たちと若者たち
環境・消費者保護団体「Diagnose Funk」の理事ペーター・ヘンシンガーは、子供たちや若者たちが端末型PCやスマートフォンによって電磁波を曝露していることについても指摘している。一方で、現代のメディアテクノロジーの危険性については十分な説明が欠けていたと専門家は批判する。子供たちや若者たちが長期的に電磁波に曝露することから守るためには、まず学校で適切なメディア教育をすることで電磁波による悪影響を予防することも重要だという。電磁波の危険性を懸念する保護者からの問いに対して、ヘンシンガーは例えばスマートフォンをズボンのポケットに入れない、スイッチを適宜の切り替えるなどの対策を提案した。ヘンシンガーのスピーチを通して、学校の教材にタブレットを導入するという連邦政府の政策について聴衆たちに疑問を抱かせた。電波による損害に対して無線通信企業が保険を受けることを保険会社に拒否された事実は、すでに自明のことである。「リスクに対して保険が掛けられないことほど、恐ろしいことはありません」とヘンシンガーは話す。しかし現代のわれわれが享受する技術の利便を放棄する必要もない、とヘンシンガーは話す。電波の曝露量の少ない技術がすでに開発されており、しかもその技術は今までの者に比べてより多くのデータを転送することができるという。室内と室外に電波をそれぞれ分けて供給することも技術により可能だという。
Date: 2013/08/17(土)


電磁波に関する緑の党のイベント
7月中旬に開催された緑の党・連邦議会候補者のドロテー・グランデラートと、エメンディンゲン区の緑の党が主催したイベント「電磁波─不可視だから危険ではない? 我々と子供たちを守るために」で電磁波という問題が政治の場でテーマとして取り扱われるべきであるのか、電磁波を予防するための策は全て尽きてしまったのか。こうした疑問についてグランデラートは冒頭で、所見を述べた。電場、磁場、電磁場の危険性を軽視することなく、健康に害をもたらす存在に対して予防策を講じる姿勢が必要だと主張した。「我々一人ひとりが、自身が暮らす住宅の中で曝露する電波の量を自分で決めることができる、というのが問題の焦点なのです」そう話すグランデラートは、数年前に新居を建設する際に、漆喰の下に電磁波シールド補強材を施工させたという。続いて、環境・消費者保護団体「Diagnose Funk」の理事ペーター・ヘンシンガーが、電磁波に関する様々な研究報告について、電磁波による細胞の酸化ストレスについて、そして現在WHOが無線通信の電波を「発ガン性の恐れがある」(2B)に等級づけていることを報告した。慢性疲労症候群や精子の機能低下もまた、日毎に増大しつつある電磁波に曝露することによって発症していることが指摘されている。現在行政によって定められている指針値は、ドイツ環境自然保護連盟(BUND)が生体へのあらゆる影響を考慮に入れて定めた予防推奨値の1千万倍である。
Date: 2013/08/16(金)


IT断食
日本国内でスマートホンによるメールやインターネットに依存する傾向を受けてその行き過ぎた生活を是正する動きとしてIT断食というものが行われ話題を呼んでいる。生活のリズムだけでなく健康への影響も懸念される。特に日本でも最近多くの方が電磁波過敏症の症状を訴えその対策に苦慮している。ドイツ国内では、人口の6%は全身性疾患を発症しており、その多くが日毎に増大する電磁波によって何らかの影響を受けたためであるという。無線通信からの予防策を実施することが、地方自治体に求められている。
Date: 2013/08/15(木)


3万6千世帯分のメガソーラー電力
ベルリンに電力を供給する巨大ソーラー発電所、この発電所の定格電力は128メガワットである。「大都市圏ベルリンに再生可能エネルギーを供給するという重要な役割を果たす存在」であるとBelectric社、社長ベルンハルト・ベックは強調する。太陽が燦々と輝けば、3万6千世帯に電力を供給することができるという。またソーラーパネルは、年間1億2千キロワット時の電力を生産するという。この設備のためにBelectric社は2億ユーロを投資した。パネルは、アメリカの企業ファースト・ソーラー社のものを使用した。軍飛行場だった土地に巨大な発電所を建設するという計画について、自然保護団体による抵抗・抗議はなかったという。ドイツ自然保護団体テンプリン支部代表のトーマス・ヴォルパーによれば、建設工事による自然景観破壊と、その補償措置についてBelectric社と事前に話し合い、合意する機会があったのだという。ソーラー発電所を建設するにあたり、何百本もの木を切り倒す必要があった。また軍が使用していた建物を取り壊すため、その中に生息する蝙蝠が巣を失うことになる。そこで隣接する松林に蝙蝠の巣箱を設置した。また発電所を取り囲む地域の景観保護のため具体案についても話し合いで決定したという。
Date: 2013/08/14(水)


ベルリンに電力を供給する巨大ソーラー発電所
視界いっぱいに広がる青ガラス。巨大なソーラー発電所が、ベルリンに電力を供給する。サッカー場300個分の土地に敷き詰められたソーラーパネル。自然保護団体の合意を受けた発電所計画。ソーラーエネルギーの賛同者にとっては嬉しい知らせだ。金曜日に、ドイツの需要電力の約半分がソーラーエネルギーでカバーすることができたのだ。ブランデンブルク州の街テンプリンの上空を高気圧が覆い、晴天の中でヨーロッパ最大のソーラー発電所の竣工式が行われた。この発電所では、約150万枚のソーラーパネルを敷き詰めて、フルに稼働させる。バイエルン州の企業Belectricが、この巨大なソーラー発電所をわずか4か月のうちにテンプリン近郊のウッカーマークの地に建設したのだ。かつてはソビエト軍の飛行場として使用されていた土地で、212ヘクタールの面積を青いガラスが覆う。これはサッカー場300個分に相当する広さである。「再生可能エネルギー法の決議という政府や現代を生きる我々市民の選択が正しかったことが、このプロジェクトで証明されることでしょう」連邦議会緑の党議員団長ユルゲン・トリッティンは、竣工式の場でそう話す。経済大臣ラルフ・クリストファーは、この発電所を「ブランデンブルク州で再生可能エネルギーを整備・拡大していくための大きな一歩」であるとしている。
Date: 2013/08/13(火)


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