最近トランプ大統領との決別が話題となるイーロン・マスク氏は宇宙事業「スペースX」の創設者だ、米スペースXは、直ちに宇宙船の運用停止に着手する」と述べ、米政府事業への協力中止を表明した。ロケット以外のビジネスで注目を集めているのが、Starlink(スターリンク)プロジェクトで、Starlinkは1万を超える人工衛星を打ち上げ、それらを連携させることで世界中の人々にインターネット接続を提供する。世界中の約半数の人々は、未だインターネットに恒常的に接続することができない状況で、その数は30億人を超える。その中でも最も大規模かつスピーディーに衛星コンステレーションを構築し、既にサービス提供を開始しているのがSpaceXのStarlink。複数の人工衛星を組み合わせることで、地球全体への通信サービスの提供が可能になる。組み合わせる人工衛星の数はなんと最大で42,000機! これらを高度340kmから1,325kmの複数の軌道に配置し、地上との通信を行う。宇宙ビジネス全体の市場規模は、モルガンスタンレーの発表によると、2016年には3300億ドル(36兆円)程度から2040年に1.1兆ドル(およそ120兆円)まで拡大していくと予測されている。その中でも、インターネット接続事業をメインとするコンシューマーサービス(consumer Broadband)は、2040年には945億ドル(約10兆円)にまで成長する市場になると推測されている。しかし、最初の衛星の影響で天文観測が無駄になってしまったことから、天文学者たちは警鐘を鳴らした。衛星の軌道に関する不確実性は非常に大きく、実際の軌道は最大で100メートルも異なる可能性があるとしています。一つの衝突でも劇的な影響を与える可能性があり、そこで多くの宇宙ゴミが発生し、制御できない連鎖反応を引き起こす可能性がある。また高周波放射通信衛星から放射される高周波電磁波による影響が多くの懸念の中心になっています。しかし経済規模とその覇権をめぐっては経済戦争ともいえる力を動かす基となっています。本来は地球と地球生命体にとって本当に必要なものであるかまたその障害の可能性を検証し計画を進めていくべきことです。
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Date: 2025/06/09(月)
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