ウイルスも催奇形因子
催奇形因子とは胎児発生中における欠陥を誘導する薬剤や物資だがある種のウイルスも催奇形因子として知られ胎盤を通過して胎児に感染しうる。妊娠が初期の段階であればあるほど、胎児が感染するとより広範囲な障害が起こりやすくなる。臓器や身体系の細胞が少数で未成熟な状態で感染するとこれらの細胞に対するウイルスの損傷は臓器や身体の発育を妨げることになりうる。サイトロメがウイルスによる感染では出産の1%程度に見られその10%が最終的に死亡し感染による欠陥としては神経学的なものが多く種々の精神発達障害がみられる。その他、脾腫、肝障害、黄疸といった症例が挙げられている。ヘルペスウイルスでは通常出生時に、あるいは生後少し経って感染し播種性感染でなくなるケースもあるが目や中枢神系に恒久的な障害を受ける。妊娠初期4か月間に母親が風疹に感染すると胎児は風疹症候群と呼ばれる先天性の欠陥を起こしやすくなる。聾や他の感覚器の障害、心臓や他の循環器系の欠陥、精神発達障害である。障害が重篤な場合には死産や自然流産を起こすケースもある。
Date: 2020/06/02(火)


ウイルスの細胞変性効果
ウイルスが細胞に及ぼす顕在的な効果を細胞変性効果(CPE)という。ヒトアデノウイルスやヘルペスウイルスは、液の蓄積のため感染細胞を膨張化させる。ピコナウイルスは侵入後、細胞の機能を停止させたり、放出後には細胞を溶解させる。パラミクソウイルスでは、隣接する培養ウイルスを融合させ、融合細胞と呼ばれる多核巨細胞を形成する。融合細胞は4〜100個の核を1個の細胞内に含む。一部のウイルスにより起こる別のCPEとして正常細胞が悪性細胞に変換する形質転換がある。
Date: 2020/06/01(月)


ウイルス感染と細胞培養
ウイルスの研究に貢献した重要な2つの要因は抗生物質の発見と実用化及びタンパク質分解酵素、特にトリプシンの発見であった。抗生物質により細菌感染を防ぐことが可能となりトリプシンにより細胞を傷害することなく周囲組織から遊離することができるようになった。これにより細胞の培養技術が進化し一組織標本から膨大な数の継代培養が可能となった。この技術がウイルスの感染効果の研究に大きな貢献をした。
Date: 2020/05/31(日)


ウイルスの潜伏感染
多くの人達がヘルペス疱疹と呼ばれる皮疹の再発を経験する。これらはヘルペスウイルス科の単純ヘルペスウイルスによって引き起こされる。このウイルスは溶解感染を引き起こすdsDNAウイルスである。ヒトの生涯を通して、宿主臓器の細胞内、皮膚細胞ではなく神経細胞に潜伏し続ける。風邪、発熱、ストレス、免疫抑制によって再活性化されると、ウイルスは再び増殖し始め細胞を溶解させる。潜伏する能力は総てのヘルペスウイルスが持っており中枢神経に潜伏し続けるウイルスは水痘をおこす。細胞免疫が変化しウイルスが活性化すると潜伏している神経の支配領域に沿って皮疹が出る。この再活性化帯状疱疹として知られているが多くの人が生涯何の症状の出現もなくこのウイルスを保有し続ける。
Date: 2020/05/30(土)


ウイルス放出
新しいビリオンの膜からの出芽は宿主細胞を殺すこともあればそうでない場合もある。ヒトアデノウイルスは制御された様式で宿主細胞から出芽する。アデノウイルス科の放出は膜からの出芽ではなく細胞崩壊あるいはバーストによって行われる。その他のケースでは宿主細胞を殺すかもしれない。感染を受けた宿主細胞は子ウイルスでいっぱいになると細胞膜は溶け子ウイルスが放出される。細胞溶解はしばしば感染症の臨床症状を引き起こす。ウイルスの放出の結果、ヘルペスウイルスは唇ヘルペスを起こしボックスウイルスは皮膚細胞を殺す。ポリをウイルスは皮膚細胞を壊す。またポリヲウイルスは放出過程で神経細胞を」殺す。反応は様々な関連症状に起因することもある。

Date: 2020/05/29(金)


ウイルスの合成から成熟へ
DNA動物ウイルスの合成とRNA動物ウイルスの合成のとは異なる方法によるがRNAウイルスによっても様々な方法による合成が行われる。宿主細胞の中で合成する過程でウイルスDNA分子が宿主染色体に組み込まれウイルスの遺伝情報が宿主細胞の子孫まで受け継がれる。いったん大量のウイルス核酸、酵素およびほかのタンパク質が合成されると完全粒子への組み立てが始まる。成熟の場所はウイルスによって決まる。それは核内であったり宿主細胞膜の内表面で行われたりする。エンベロープウイルスの成熟は、多くのバクテリアファージより時間がかかり、より複雑な過程を経る。ビリオンは宿主膜、ウイルスの特異性に応じ、核酸、小胞膜、ゴルジ体、細胞膜のいずれかから出芽して初めて完成される。
Date: 2020/05/28(木)


ウイルスの侵入と合成
ウイルスビリオンは細胞表面の被膜ピット領域に捕まり、被膜小胞内に包まれて動物主細胞に侵入する。主細胞に入るとウイルスゲノムは脱殻と呼ばれる過程を経てタンパク質コートから切り離される。宿主細胞内ではウイルス由来の酵素により自らのDNAを複製し宿主細胞の酵素を使って細胞質でカジプトや他のタンパク質を合成する。新しいウイルスタンパク質は核へ移行しそこで新しいウイルスDNAと組み合わさり、ビリオンが形成される。しかしボックスウイルスでは、その構成成分が宿主の細胞質で合成されることから唯一例外となる。
Date: 2020/05/27(水)


ウイルスの吸着と侵入
ウイルスは一般的に吸着、侵入、合成、成熟、放出という過程を経て、動物細胞を侵略し増殖する。これらの過程はバクテリアファージとは違ったやり方で行う。また動物ウイルス間でも異なる点がある。バクテリアファージは細菌の細胞壁に接着するための特別な構造を持っている。動物ウイルスは宿主細胞に接着するためにウイルスと宿主細胞の組み合わせによって異なる吸着の特異性をもっている。カプシド表面に宿主細胞上の対応部位に結合しうる接着部位を持っているウイルスはカプシド上にキャニオン(窪み)をもちそれを介し正常な細胞接着に関わる特別な膜タンパク質の1つに結合する。HIVは特殊なエンベロープスパイクを持っていて、それが特別の宿主の免疫防御細胞表面の膜タンパク質受容体に接着する。それぞれの方法でウイルス細胞が宿主細胞に吸着すると速やかに侵入がはじまる。

Date: 2020/05/26(火)


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